NEWS

2022年07月06日
  • セミナー
21 ExCELLSセミナー

第21回 ExCELLSセミナーを開催いたします。

日時

2022年8月1日(月) 15:30〜16:30

開催形式

ハイブリッド 【会場】山手3号館 2F  大会議室   【配信】Zoom

演者
  •  山本 英明 博士
    (東北大学 電気通信研究所 准教授)
題目

ボトムアップアプローチによる神経回路機能の探求と応用

要旨

  『同時計測可能な神経細胞の数は6.3年ごとに2倍になる』(Stevenson et al., Nat. Neurosci. 2011; https://stevenson.lab.uconn.edu/scaling/)。電子工学におけるムーアの法則さながら、脳神経科学では過去60年間に渡って神経活動計測技術の改良や開発が続けられ、その結果、最近では、1万個以上の電極から神経活動を同時計測できる多点電極プローブも開発されている。このような技術革新が進む一方、計測される多細胞の神経発火パターンが、どのようにして感覚情報処理や運動制御といった脳システムとしての機能の物理的基盤となっているのか、という問題は未だオープンである。脳情報処理の工学的な応用を見据えつつ、その本質を必要十分に理解するためには、生体脳の直接計測に加えて、機能素子である神経細胞を人工的に操作して機能的なシステムを組み上げるボトムアップ型の研究が必須である。そして、このような研究を実現する上で、半導体微細加工に基づく細胞操作技術は大きな役割を果たす。本セミナーでは、マイクロ加工基板やマイクロ流路を用いた神経細胞の操作について説明した後に、生物の脳神経系において進化的に保存されているモジュール構造を培養系で再現し、その機能的役割の一端を明らかにした我々の最近の研究について紹介する。

ポスター

お問い合わせ先
根本 知己(バイオフォトニクス研究グループ)

当日の様子