発生シグナル創発研究グループ

連絡先

stakada_at_nibb.ac.jp
yabe_at_nibb.ac.jp
mii_at_nibb.ac.jp
(_at_ は@に置き換えてください)

関連ウェブサイト

研究内容

動物組織のパターン形成を説明する最も一般的なモデルは、モルフォゲン説です。モルフォゲン説では、モルフォゲン分子の勾配と閾値により細胞の運命が決定され、組織のパターンが形成されると考えられています。これまでの蓄積されてきた遺伝学的な研究成果により、Wnt、FGF、BMP、Hhなどの分泌シグナルタンパク質がモルフォゲン分子として機能することが示されています。しかしながら、モルフォゲン輸送のメカニズム、およびモルフォゲン分子自体の特性は解明されていません。私たちの主な目標の1つは、モルフォゲン分子であるWntの動態を明らかにし、分泌と細胞外輸送を含むモルフォゲン勾配の形成の根底にある分子メカニズムを理解することです。

Wnt3aの可視化により、Wnt発現細胞自体がマウス脊髄の発生過程の中で変形することが明らかになりました(左:胎生10.5日胚、右:胎生13.5日胚の横断面)。
分泌されたWntタンパク質の3D構造:電子顕微鏡像を基にした単粒子解析により、Wnt3aがホモ三量体を形成することが明らかになりました(左:上面像、右:側面像)。